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ベースが重くてつらいときに見直したい、構え方・ストラップ・楽器選び

立ってベースを弾くと重くてつらい人へ。ベース・マガジンの使用例や解説をもとに、構え方とストラップの確認、ヘッド落ち対策、軽い楽器を選ぶ際の比較点を紹介します。

この記事の内容

立ってベースを弾いていると肩にずしりとくる。練習の途中から、指を動かすより楽器を支えることが大変になる。好きな音のベースでも、重さがつらいと演奏に集中しづらいものです。

まずは、肩に当たる部分がつらいのか、下がるネックを左手で持ち上げているのかを確認してみましょう。ベース・マガジンには、幅広のストラップを選ぶ例、滑りにくさでヘッド落ちに対処する例、軽い楽器へ替えた例が載っています。それぞれを手がかりに、今のベースで試せることから、楽器を選び直す際の比較点まで見ていきます。

1. どこで重さを感じるか、構えた姿を確認する

気になること最初に確認する点
ストラップが肩に食い込む感じがする肩に当たる幅、パッドの位置、長さ
弾いているとヘッドが下がるストラップの滑り、左手で持ち上げる動作
左手を動かしづらく、楽器を支えるのに力が要る構えた高さ、肩や肘の位置、楽器のバランス
構え方を変えても、立っているだけで重さがつらいストラップの比較と、軽い楽器への持ち替え

普段のストラップで短いフレーズを弾き、鏡や録画でフォームを見ます。肩を持ち上げていないか、前かがみになっていないか、フレットを移動するたびに左手でネックを支え直していないかを観察してください。

2025年5月号のフィンガリング解説では、楽な姿勢を取り、左手で楽器を支えずに弦を押さえること、鏡や録画でフォームを確認することが挙げられています。1 フィンガリングの解説を、押弦以外の仕事を左手にさせていないか調べる手がかりにしてみましょう。

次に、現在の長さを写真などで残し、ストラップを少し短くした位置と長くした位置で、同じフレーズを比べます。左手を動かしやすく、右手も無理なく弦に届く位置を探しましょう。短くするほどよいと決めず、肩をすくめたり、手首を窮屈に曲げたりしていないかも見ます。長さを変えてもヘッドが下がるなら、3の重量バランスも確認してください。

2. ストラップは幅・パッド・長さを組み合わせて選ぶ

ASIAN KUNG-FU GENERATIONでベースを担当する山田貴洋さんは、長いステージでの使用を考慮し、幅広で伸縮性のあるComfort Strapp製ストラップを長年使っていると紹介されています。2 また、2017年9月号には、重いベースで肩の負担が気になる人へ向けた、ボア付きレザーストラップの紹介もあります。3

手持ちのストラップを替えるなら、肩に当たる幅に加え、パッドが実際に肩へ乗るか、いつもの演奏位置まで長さを調整できるかを確認しましょう。広い部分が首元や背中へずれてしまうと、想定した位置で使えません。肩への当たりを変える比較なので、ストラップを替えてもベース自体の重量は同じです。

店頭などで試せる場合は、できるだけ同じベースと構えた高さにそろえ、肩への当たりと、弾いている間の上下動を比べます。厚みや柔らかさを触った印象だけで決めず、取付穴や革の厚みが手持ちのストラップピン・ロックに合うかも確かめてください。

幅広のネオプレンパッドを試すなら:Comfort Strapp Pro Bass Series

Pro Bass Seriesは肩部分にネオプレンパッドを使い、幅は広い部分の3.5インチから3インチへ絞られています。約8.9〜7.6cmの幅です。メーカーは、クッション性を持たせつつ、複合構造で伸びを制限して大きな上下動を抑える設計と説明しています。45

長さはShortが約84〜94cm、Longが約97〜114cm、Extra Longが約107〜137cm。公式寸法は最も内側の取付穴を基準にしているため、今のストラップも取り付け位置を基準に測って比べましょう。4 肩への当たりと伸び方を見直したい人の候補ですが、低い位置で構える場合などは必要な長さを先に確認したい製品です。誌面だけでは、山田さんが使う正確なシリーズやサイズまでは特定できません。

ファーの裏地を選ぶなら:ERNIE BALL P04137

ERNIE BALLのP04137は、イタリア製レザーに、Fur Sherpaという合成ファーの裏地を組み合わせた黒いストラップです。現行公式仕様では幅2.5インチ、約6.35cm、調整長は約104〜132cmとなっています。6

レザーとファーの当たり方を試したい人の候補です。必要な長さが範囲内か、肩の上に裏地が収まるかを確認しましょう。先のPro Bass Seriesとは長さも素材も違うので、肩に掛けた状態で比べたいところです。

2017年の誌面にも同系統の製品紹介がありますが、掲載寸法と現行公式の寸法には違いがあります。購入時は現在の仕様で照合してください。36 どちらも、パッドの柔らかさだけでヘッド落ちへの適性まで判断せず、次の滑り方も確認します。

3. ヘッドが下がるなら、滑りと重量バランスを見る

10-FEETでベースを担当するNAOKIさんのサンダーバードは、メイン器とサブ器の両方に革製ストラップを使い、滑りにくくすることでヘッド落ちを感じずに演奏できるよう工夫していると紹介されています。7 楽器の総重量を減らす方法とは別に、ネックの位置を保ちやすくする工夫です。

ヘッドが下がるたびに左手で持ち上げているなら、普段の服とストラップの組み合わせで、肩の上を滑っていないか見てみましょう。手持ちに裏面の素材が違うものがあれば、同じ高さにして比べます。ネックを支え直す回数が減り、押弦と移動に左手を使いやすくなるかが判断の目安です。

ギターのリペアを扱う石川哲也さんの解説にも、グリップのある素材をヘッド落ち対策に使う方法が載っています。一方で、グリップが強いストラップは衣服を傷めやすい点も指摘されています。8 ギターについての解説なので、ベースでの具体例はNAOKIさんのケースを参考にしつつ、服の引っ張られ方や楽器の動かしやすさまで比べてください。

それでもバランスが合わなければ、ベースと普段のストラップを持ってリペア店へ相談します。2023年5月号は、ヘッドの重量が立奏時のバランスに関わること、軽量ペグへの交換にはペグの軸の太さやネジ位置などの確認と、音への影響の検討が必要なことを説明しています。ストラップピンの移設も選択肢ですが、新たな穴開けを伴います。910 部品を注文する前に、どの対処が今の楽器に合うか確かめましょう。

4. 重さが残るなら、軽いベースを演奏姿勢で比べる

東京事変のベーシスト、亀田誠治さんは、ヤマハのBB2024 - Seiji Kameda Editionを、それまでメインで使っていたジャズ・ベースより約800g軽くしてもらい、肩の負担を減らしたと話しています。11 これは所有する特定の楽器同士の比較ですが、重さを楽器選びの条件にする具体例です。

音の好みも含めて軽い楽器を探すなら、ボディ内部に空間を設けるチェンバー構造や、ヘッドを持たないヘッドレスも比較対象になります。Novelbrightのベーシスト、圭吾さんは、2022年のサドウスキー試奏企画で、チェンバー構造になったモデルの軽さと音の印象を評価しています。12 2020年のIbanez EHBのメーカーへのインタビューでも、ヘッドレスに加え、ボディの加工や形状を含めて演奏性を考えた設計が説明されています。13

試奏では、候補の個体の重量を確認したうえで、普段と同じ高さにストラップを合わせ、立っていつものフレーズを弾きます。肩への当たり、ヘッドの傾き、低いフレットへの届き方を順に見て、座ったときの弾き心地も確かめましょう。最後に、普段使う音色と奏法で、低音の出方やアタックが好みに合うかを比べます。

軽いほうが持ちやすくても、ネックを支える動作が増えたり、欲しい音と離れたりするなら、別の個体も試します。今のベースを無理なく扱える調整が見つかれば、それを続けても構いません。重さ・構えたときの安定・音の好みがそろうかを、自分の演奏で確かめて選びましょう。

出典・参考資料

  1. ベース・マガジン2025年5月号、弱点01 左手の指をうまく動かせない、p.98。 ↩

  2. ベース・マガジン2026年8月号、THE P-BASS LOVERS’ GALLERY #10 山田貴洋(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、p.90。 ↩

  3. ベース・マガジン2017年9月号、Information:ハイエンド・ベースにピッタリ! 高級感あふれるレザー・ストラップ、p.98。 ↩ ↩2

  4. Comfort Strapp Product Description(2026年10月20日確認)。 ↩ ↩2

  5. Comfort Strapp:構造の説明(2026年10月20日確認)。 ↩

  6. ERNIE BALL Comfort Collection Straps(2026年10月20日確認)。 ↩ ↩2

  7. ベース・マガジン2024年2月号、THE AX NAOKI 10-FEET、p.92。 ↩

  8. ギター・マガジン2025年8月号、工房Path ギタマガ出張所 第43回 ヘッド落ちするギターへの対策5選!、p.144。 ↩

  9. ベース・マガジン2023年5月号、ヘッドまわり、p.70。 ↩

  10. ベース・マガジン2023年5月号、ボディまわり、p.72。 ↩

  11. ベース・マガジン2024年8月号、亀田誠治特集「亀の60年」、p.31。 ↩

  12. ベース・マガジン2022年2月号、サドウスキー試奏企画:Total Impression、p.13。 ↩

  13. ベース・マガジン2020年8月号、What's EHB?/メーカーから、p.51。 ↩

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